| 薬液注入の計画で注入量を算定する際、一般的に事前調査ボーリング柱状図からの推定に基いて土層別に注入率を設定して計算します。 しかし、実施設計の段階でステップ当り注入量の算出に際しては土層別を考慮しないで、加重平均して均等な注入量にするのはなぜでしょうか。 多くの場合、推定土質と実際の土質が一致しないことがこの現状を容認しているのでしょうか、或いは一致していても土質別に注入量を変えること自体無意味なのでしょうか。 1本の注入孔によって形成される改良地盤はステップ毎の改良体が集積したもので単位ステップの品質が全体の注入効果を左右することは明らかであり、加重平均された均等な量の施工は必然的に単位ステップ間での過不足を生じさせることから、このような施工が結果として注入効果の信頼性を低下させる一因になっていることは否めない事実です。 ステップ当り注入量の問題に限らず、現状の地盤注入施工技術はこの程度が限界なのか、不合理な点が今だに山積したままです。 ステップ毎に土質条件や注入条件が異なることは実際の現場において当然のことであり、ステップ毎の差異に応じた適切な注入コントロールを如何に行うかが地盤注入の信頼性と効率を更に向上させるための残された課題であります。 弊社においては、注入コントロールと密接に関係する注入施工中の地盤変位状況を数々の試行錯誤によって追及し、地盤変位計測データーから当該ステップにおける地盤の受け入れ状況を判断する方法を見出だしました。 そして、その判断結果をコンピユーター内蔵注入ポンプシステムにフィードバックして各ステップ毎にシビアな注入コントロールを行うSCR注入工法を新たに開発しました。 この注入システムによって微細な地盤変位に対応してタイムリーに注入コントロールを行うことで有害な地盤変位を極力抑制することが可能になりました。 又、この注入システムは地盤変位のない場合でも無理、無駄、ムラを最小限に留めるための最も有効な注入コントロールを行うようにプログラムされております。 更に今後の実施データの集積とその利用によって、従来の地盤注入の技術水準では考えられなかった責任施工体制の実現を目指すものです。 |
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