注入管の配置も経済性に影響すると同時に改良効果を左右する重要な事項であり、注入管設置間隔、注入順序及び注入量の配分も地盤の不均一性を十分考慮し、隣接する注入孔同志が有効に干渉しあって均一質な改良地盤を造成するように設計すべきである。
従来の地盤注入における注入管配置の設定に際しては、先ず改良範囲を求め、それを均等に埋め尽くすような配置が一般的になされ、設計積算上の「1uに1本をクリアーする」ことだけに拘るあまり、止水の連続性等の肝要な事項がおろそかにされがちであった。
一つの例を示すと、「単列配置を行った場合には改良体が連結しない恐れがあるため複列を基本とする必要がある」という理由で1.50mの最小改良幅が採用された場合、その注入管の配置は一般的に下図のように設定され、注入順序はA列先行、B列後行、注入量は各孔均等割りで計画、実施されていた。
ところが、完全止水を目的とするならば連続性を最も重要視すべきであり、次図のように注入管を単列配置し、注入順序は奇数孔先行、偶数孔後行とし、注入量はそれぞれに受け持たす改良土量の割合を考慮して奇数孔:偶数孔=7:3程度に振り分けて計画、実施するほうがオーバーラップ率が大きくなり、前者より止水目的を達成できる確率が高くなることは実績的にも証明されている。
SCR注入工法の注入管配置,注入順序及び注入量の配分の設定に際しては、前述のように地盤注入特有の「型枠のない」地盤中に形成される改良地盤の形態と、注入による改良目的の達成度を十分考慮して最も合理的な設定を行うものとする。
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