従来地盤注入は、種々の事前調査を行った上で設計され、一般に試験注入を経て施工されているが、小規模の試験注入で得られる数少ないデータを全体の注入管理にスライドさせるには無理が多く、本施工実施において複雑な土質に対応した適切な注入コントロールを怠ったが為の失敗例は枚挙にいとまがなかった。
SCR注入工法は地盤変位に基ずく注入コントロールを基本とすることから、本施工に先立つ試験注入は、その現場内で地盤変位が最も許容される位置で行うことが望ましい。 そこで行う試験注入によって、事前調査による推定土質と実際の土質の差異がチェックできることに加え、試験注入の注入コントロール履歴はそのまま本施工の初期設定の参考として利用できる。
更に本施工実施に際し、実際の地盤の受入れ状態に応じた各注入ステップ毎の限界注入速度や瞬結グラウトと緩結グラウトの使用比率があらかじめ合理的に決められる上、それぞれの注入コントロールの履歴はこれから行う隣接注入孔の初期設定の参考になり、これらの蓄積されるデータを有益に活用できる。
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